
トルコでは野良猫や野良犬に対して「地域猫」や「地域犬」として接するという考えが根強くあります。
困っている野良猫や野良犬がいたら、助けてあげよう!と考えている人が多いこの地で、ある出来事が起こりました。
なんと1匹の野良猫が人間の病院の入口の前で何かを訴えるかのように鳴いて助けを求めていたのです。
そんな様子を見て放っておけなかった病院のスタッフたちは、猫を招き入れました。
果たしてこの猫に何が起きていたのでしょうか?
助けを求めた理由

病院の入口にいて苦しそうな声で鳴いている猫を見つけたスタッフ達は、その猫のお腹を見て妊娠していることを悟ります。
「きっとこの猫は安全に出産できるような場所を探していたのだろう」
そう思ったスタッフは快く猫を病院内へ招き入れました。
しかしこの猫は安全な出産場所を探していただけではなく、なかなかお産が進まないことに苦しんでいたのです。
何とかして助けて欲しい!と思った猫は、必死の思いで人間の病院の前にやってきたのでしょう。
病院に招き入れられた後も痛みと苦しさから鳴いて訴えていました。

その様子を見た病院のスタッフたちは、「これは何かおかしい」と気が付き、すぐに動物病院へ連絡をします。
そして無事に動物病院へ搬送させることが出来ました。
無事に出産を終えた猫

そして無事に動物病院へ搬送された猫は診断の結果、自然分娩をするのには難しい体であることがわかりました。
それを見た獣医は、すぐに帝王切開を始めます。
対処が早かったお陰で手術は順調に進み、猫は無事に4匹の子猫を出産しました。

無事に出産を終えた猫は、徐々に元気になっていき、術後も良好でした。
今はこの母親と子猫は施設へ保護されて新しい飼い主が現れるのを待っているんだそうです。
なかなかお産が進まなくて苦しい中、人間の病院へ向かった猫は本当に賢いですよね。
そしてそんな猫を助けたい!と多くの人間が動いてくれたというのも素晴らしいお話です。
野良猫や野良犬にも救いの手を差し伸べようという考えが根付いているトルコだからこそ、ここの動物達は人間を頼ってきてくれるのかもしれませんね。
何はともあれ、母子ともに無事で良かったです!