
死期が近い高齢チンパンジー「ママ」
59歳のチンパンジーである「ママ」は、重度の病気になっており、もはや完治の見込みもなく、まさに死期が近づいている状態でした。
このママはオランダのアーネムにあるバーガー動物園で育ち、59歳という年齢はヨーロッパの中でも最高齢でした。

ずっと寝たきり状態で、何の反応もしなくなりつつあるママに、ある日かつての友人でもあり育ての親でもある飼育員さんが現れました。
かつての飼育員さんと再会
その飼育員さんはユートレヒト大学の行動生物学の名誉教授のジャン・ヴァン・ホッフさんといい、彼は霊長類の研究を行なっており、バーガー動物園にあるチンパンジーコロニーの設立者でもあったのです。

そんなジャンさんはママの飼育員でもあり友達という間柄でした。
この日、久しぶりに2人は再会することになったのですが、果たしてママはどんな反応を示したのでしょうか。
ママとジャンさんの再会は感動的なものだった!
その時のジャンさんとママの様子がこちら!

ジャンさんの姿を見たママは、口を開いて声を出しながら嬉しさを表現していました。
ママはもうあまり動けない状態でしたが、ジャンさんに抱きつこうと必死に手を伸ばしており、ジャンさんもママを優しく撫でています。
その姿を見ると本当に涙が出てきますね。
そしてママはこの再会の数日後に天国へと旅立っていきました。
ジャンさんはママとの思い出について…
「私が学校の講義で生徒を連れてきた時も、ママは遠くから私の方へ走ってきてくれたんだ。
フェンスの向こうから「遊んでよ〜!」というように声をかけてくれたのは今でも覚えてる」
と振り返っていました。
この2人の間には種族を超えた深い絆が結ばれていたのでしょう。
ママはきっと虹の橋の先で元気に走り回っていることでしょう。