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エジプトのカイロで信じられない状態の犬が発見されました。
地元の保護団体『The Animal Protection Foundation』が彼を発見した際、車の下で怯えていた犬。
その犬の顔は鼻から先がなく、血を流した状態で震えていたといいます。
一体この犬に何があったのか?この後信じられない残虐な行為が明らかとなります。
鼻を失った保護犬・アヌビス
アヌビスはごく普通の飼い主が大好きな犬です。
エジプト・カイロで鼻半分が切断された状態で発見されました。
保護団体の職員の話で、彼は元飼い主による残虐な行為で鼻を失ったことが発覚しました。
「鳴き声がうるさい」
ただそれだけの理由で信じがたい制裁を加えられたというのです。
鼻を失ってから数年間、路上で生活を続けてきたアヌビス。
上の歯がなく舌も丸出しの状態で、食事をまともに取ることもできずにいたせいか健康状態も非常に悪い状態でした。
しかしこの後、彼を助けたいという家族が現れるのです。
『25-leg-trip』
この痛ましいニュースを耳にしたデクリート夫妻。
アメリカに住む夫妻は何とか、アヌビスを助けることはできないかと里親の希望を出しました。
しかしアヌビスをエジプトからアメリカまで航空輸送するためには、膨大な資金が必要になります。
そんな折、ルイジアナ州を本拠地とする動物保護団体『Special Needs Animal Rescue & Rehabilitation( SNARR )』が7000マイルもの資金調達をしてくれることになりました。
SNARRは過去にも世界中の保護動物のアメリカへの輸送を手掛けており、彼らに助けられ無事ニューヨークのJFK空港に到着しました。
最終目的地のテキサス州エルパソまでの移動は『25-leg-trip』と命名され、数えきれないほどのボランティアの人達が少しずつ車の運転をつないでアヌビスを目的地まで運んでくれたのです。
多くの人の協力があり、デクリート夫妻の元へ無事到着したアヌビス。
これから幸せな生活が始まると思っていた所で、思いがけないトラブルが発生してしまいます。
アヌビスに訪れる試練
デクリート夫妻は、アヌビスの不安を取り除くため昼夜問わずたくさんの時間を過ごしました。
しかし7か月が経ったころ、夫妻はアヌビスを手放さなければならなくなってしまいます。
デクリート夫妻の元には他にも犬がいたのですが、その先住犬たちとの折り合いが良くなかったのです。
彼が心から安心した生活が送れるようにと、夫婦は泣く泣くアヌビスを手放す決意をします。
アヌビスの容姿もあり多くの人の関心を引いたアヌビスですが、実際に里親となるとしり込みしてしまいなかなか引き取りてを見つけることができません。
そんな中、アヌビスの生涯のパートナーとなる人が現れました。
アヌビスの新しい家族
それが現在の飼い主、ケリー・ハットソンさん。
「アヌビスを見たとき、絶対に彼と一緒に暮らしたいと思ったわ。
私には人間によって酷い目に遭ってしまったこの犬を守り、愛する責任があると感じたの。」
こう語るケリーさん。
引き取られた晩、アヌビスは不安から夜泣きをしたそうですが、ケリーさんが寄り添うように床に寝ると落ち着いてくれたそうです。
過去人間に傷つけられたアヌビスは、それでも人を信じることを諦めずに寄り添ってくれているのです。
ケリーさんの愛情を一身に受けているアヌビスは、現在環境にも慣れ始めているそう。
アヌビスの心にシンノ安らぎが訪れることを祈っています。
- 2018.10.17